9 5月

「雑音から転じて装飾音(=サワリ)にある独創的で可能性ある存在の一人があなた」

私が今、しあわせと感じることがある。それが「今」出会っている人たちと多文化共生を願う一人としての私が、「サワリ」の名称とその意味が継承されて、社会福祉法人サワリの一員になったことである。
ところで、西洋のオーケストラでは、立ち上がりの安定した音が合奏上、一人の指揮者の「個性」あるリードによって、各々の楽器とその奏者に求められるところから、「排除」される音がある。それが、「サワリ」である。それは、民族楽器の中で例えられると意味が変わる。例えば、琴や三味線、またアイヌ民族の諸楽器等や韓国の伽耶琴等の音の立ち上がりに何かに触れて(=サワリ)、「雑音」ではなく、独創的で「装飾音」に転じる音がある。それが「サワリ」である。加えて謂うならば、ビブラート奏法による独創的奏者の「装飾音」もその中に入ると私は思う。
我々の関係の創造を音で例えると、「雑音」ではなく一人ひとりが触れあい(=サワリ)、「個性」ある「装飾音」の一つとしての役割ある独創的な存在であると謂える。